| メイン |
打ち上げ花火、下から横から
2017年8月26日 日常 コメント (2)映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
http://www.uchiagehanabi.jp/index.html
公開されるや否や、これはクソ映画ですみたいな感想ばっかり出てきて悲しい気分になり、むしろこういう日記が書かれることを期待した予定炎上のような気もしたのだが、そういった点をとりあえず無視して、この映画は最高に良かったと、皮肉でもなんでもなくお伝えしたいと思います。
おれにとってはすごく好きな作品でした。
こういう映画が見たかったし、これからも出てきて欲しい。
なお、おれが好きな方向性は過去の日記とか以下の感想で察して下さい。
まず、この作品はファンタジーでありメルヘンでありジュブナイルだ。
誰かが言ってるような文学作品ではないが、トゲの無い森見登美彦だったり、現実味のある宮沢賢治だったりはするかもしれない。
とにかく不思議なものは不思議なものとして説明しないところに魅力がある。
説明がないことで余韻を残しているが、徹底的に説明を排しているので、そこがクソ扱いされている主な理由だろう。
しかしおれはそういう所がとても好きだ。
何の説明もされないニキシー管とか良い味出してると思う。
他作品を例に出すのは無粋だが「時をかける少女」のリメイク版なんかは昭和版の実写映画に比べて説明的なところが多くてあまり好きじゃない。
あれは昭和版(というか原作)のなんでラベンダーやねんみたいなファンタジーなセンスがわかりやすく改変されすぎているように思うのだ。
その点、本作は実写版のそれのような、昭和の角川映画らしいといえばらしい作品である。
おれは昭和生まれなので、昭和な作品は大歓迎だ。
物語についても触れておこう。
この作品は原作のあらすじを見る限り、前半は大体同じで後半は完全なオリジナル展開をしているように思える。原作の方を見ていないので比較はできない。
内容を適当にまとめると「もしも」ルートに移動できるスーパーアイテム「白示録」を手に入れた主人公が異世界チートで無双する話だ。嘘です。
創作物は企画している時が一番楽しいように、完成に近づくほど可能性は収束していく。
頭の中では名作だったはずなのに、完成に近づくほどウンコになり作者も目が死んでいく。
人生だってそれと同じで本来は無限の選択肢があったはず。
その選択肢をいくらでも選び直すことができたら、一体どんな人生になるだろうか。
それは夢のようでもあり、無制限の自由というのはなんだか怖いような気もする。
といったことを考えさせられるような、別に考えなくてもいいような物語だ。
きっと可能性があったはずの子供時代に戻れたような気がしたりしなかったりもする。
それから主題歌がめちゃくちゃいい曲。
この人の今までの曲ぜんぜん好きじゃ無かったんだけどこの一曲でファンになれる。
なにしろ主題歌が良くなかったらそもそも見に行かなかっただろう。
だいたいおれは音楽で作品に入るケースが多いのだ。
それと映画見てからPVを見て驚いた。本編に無いシーンがいっぱい入ってる。
「もしも」をテーマにしているだけに、これもルートのひとつと考えられるのが面白いと思った。たぶん原作ルートだと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=-tKVN2mAKRI
好き嫌いはあるだろうけど、良い悪いで言えば間違いなく良い作品であることはおれが保証するので、もし見てやっぱりクッソつまんねーと思ったとしても、それをなぜおれがこんなに気に入っているのか?を考える素材として使ってください。
なお、打ち上げ花火を下から見ると煤やら火の粉やらが降ってきて割と美しさよりも恐怖と危険を味わえます。
是非一度お試し下さい。
http://www.uchiagehanabi.jp/index.html
公開されるや否や、これはクソ映画ですみたいな感想ばっかり出てきて悲しい気分になり、むしろこういう日記が書かれることを期待した予定炎上のような気もしたのだが、そういった点をとりあえず無視して、この映画は最高に良かったと、皮肉でもなんでもなくお伝えしたいと思います。
おれにとってはすごく好きな作品でした。
こういう映画が見たかったし、これからも出てきて欲しい。
なお、おれが好きな方向性は過去の日記とか以下の感想で察して下さい。
まず、この作品はファンタジーでありメルヘンでありジュブナイルだ。
誰かが言ってるような文学作品ではないが、トゲの無い森見登美彦だったり、現実味のある宮沢賢治だったりはするかもしれない。
とにかく不思議なものは不思議なものとして説明しないところに魅力がある。
説明がないことで余韻を残しているが、徹底的に説明を排しているので、そこがクソ扱いされている主な理由だろう。
しかしおれはそういう所がとても好きだ。
何の説明もされないニキシー管とか良い味出してると思う。
他作品を例に出すのは無粋だが「時をかける少女」のリメイク版なんかは昭和版の実写映画に比べて説明的なところが多くてあまり好きじゃない。
あれは昭和版(というか原作)のなんでラベンダーやねんみたいなファンタジーなセンスがわかりやすく改変されすぎているように思うのだ。
その点、本作は実写版のそれのような、昭和の角川映画らしいといえばらしい作品である。
おれは昭和生まれなので、昭和な作品は大歓迎だ。
物語についても触れておこう。
この作品は原作のあらすじを見る限り、前半は大体同じで後半は完全なオリジナル展開をしているように思える。原作の方を見ていないので比較はできない。
内容を適当にまとめると「もしも」ルートに移動できるスーパーアイテム「白示録」を手に入れた主人公が異世界チートで無双する話だ。嘘です。
創作物は企画している時が一番楽しいように、完成に近づくほど可能性は収束していく。
頭の中では名作だったはずなのに、完成に近づくほどウンコになり作者も目が死んでいく。
人生だってそれと同じで本来は無限の選択肢があったはず。
その選択肢をいくらでも選び直すことができたら、一体どんな人生になるだろうか。
それは夢のようでもあり、無制限の自由というのはなんだか怖いような気もする。
といったことを考えさせられるような、別に考えなくてもいいような物語だ。
きっと可能性があったはずの子供時代に戻れたような気がしたりしなかったりもする。
それから主題歌がめちゃくちゃいい曲。
この人の今までの曲ぜんぜん好きじゃ無かったんだけどこの一曲でファンになれる。
なにしろ主題歌が良くなかったらそもそも見に行かなかっただろう。
だいたいおれは音楽で作品に入るケースが多いのだ。
それと映画見てからPVを見て驚いた。本編に無いシーンがいっぱい入ってる。
「もしも」をテーマにしているだけに、これもルートのひとつと考えられるのが面白いと思った。たぶん原作ルートだと思う。
https://www.youtube.com/watch?v=-tKVN2mAKRI
好き嫌いはあるだろうけど、良い悪いで言えば間違いなく良い作品であることはおれが保証するので、もし見てやっぱりクッソつまんねーと思ったとしても、それをなぜおれがこんなに気に入っているのか?を考える素材として使ってください。
なお、打ち上げ花火を下から見ると煤やら火の粉やらが降ってきて割と美しさよりも恐怖と危険を味わえます。
是非一度お試し下さい。
| メイン |
コメント
タイトルと主題歌で、漠然と良作を期待していましたが、正統派の盛り上がりもあれだし、全体に掴みどころがなくって肩透かしを食らった気分でした。
そんな時、あなた様の感想(と尼の丁寧な解説)を読んでいくらか腑に落ちたように思います。
同時に身長も伸び体は引き締まり、彼女もできてロト6も当たりました。
そういうわけで、お金の準備ができたのですが・・・
授業料として金だけ送ってください。