日本らしさ

2016年4月11日 日常
https://tokyo2020.jp/jp/games/emblem/evaluation/
オリンピックエンブレム案が発表された。

ぼくはC案を支持するが、こうして見ると佐野氏の没エンブレムは、善し悪しはともかく日本らしさがあったと思う。

漆の黒、ジパングの金、日の丸、銀の手……銀の手は消えない! ではなく、日本らしさを持つ色合いや形が没エンブレムを連想させるせいで封じられてしまった。消えたのだ。銀ってどこが日本らしいんだろう。
もっと褒めるなら、幾何学模様で囲う事で、下地の白も利用して国旗を表現していたのだ。
また、東京のTをモチーフにオリンピックのOとパラリンピックのPを表現しているというのも意味があって大変良い。こじつけ感はぬぐえないが。

そういうわけで、各案を見ていきたい。

A案
扇のイメージを重ねていると思えるが、日本らしさを感じるだろうか? ぼくは感じない。
市松模様も藍色もこじつけ感がある。
オリンピックとパラリンピックのロゴのコンセプトの違いはなんだろう?
パラリンピックは「欠けている」ことを意味しているのなら、A案支持に乗り換えてもいい。

B案
赤地に金を乗せると映えるそうだが、それは塗り重ねた時の話で、赤地に金の装飾を乗せたら中華人民共和国である。
しかしオリパラそれぞれのロゴを重ねた形、というアイデアは大変良いと思える。
金色が選手を表しているとすると、パラリンピックの方の物体はなんだろうか?
四肢欠損した人体を意味しているのなら、B案支持に乗り換えてもいい。

C案
ベネッセコーポレーションのロゴだが、風神雷神という眼の付け所は海外的にも良さそうだ。
もし体の形でTとOとPを示していると言われればそう見る事もでき、TPOをわきまえたデザインといえる。
緑と青の意味がわからないので、黒や銀に変えて佐野氏のごとき高級感を出すと一層良いと思われる。
そして、ぼくがC案を熱烈に支持する一番の理由が、パラリンピックの選手はだいたい障害を抱えた五体不満足な人達であるにも関わらず、堂々と五体満足な人体をロゴに掲げているところだ。
これは、たとえ障害者であっても、その心は完全な人間であることを示している。
健全な肉体には健全な心が宿るように、健全な心には健全な肉体が宿ると言うのだ。ここには障害者を差別、あるいは区別しようとする気持ちすら存在しない。
これほどオリンピックとパラリンピックの関係を適切に表現したロゴがかつてあったろうか。
C案で決まりだ。

D案
朝顔って世界的に日本を象徴しているんだろうか?
江戸の番傘と日章旗のイメージを重ねているのは日本らしさとしては悪くない。
しかし、そもそも幾何学模様を主体にしているが、その意図が佐野氏以上によくわからない。
オリンピックが花であるのに、パラリンピックは円になっているのは車いすを表しているのだろうか?
D案については残念な事に支持できる要素が見つけられない。


全体として、先に書いたとおり日本らしさを表現できる代表的な色が封じられたせいか、オリンピックカラー使いました!みたいな色合いのロゴが多く、まず鮮やかすぎるというか日本ってなんだっけみたいなところを感じた。
かといって北斎ブルーだとか江戸紫だとか、日本らしい色というのは他にもあり、安易にオリンピックしてしまったのは残念である。しかし実際のところオリンピック周りは残念なことばかりなので、それを象徴するロゴとして、とびきり残念なロゴを選んでしまうというのも良いのではないだろうか。
ザハ氏にロゴデザインを依頼してはどうだろうか。
幸い日本には霊界と交信し、インタビューができる能力者が存在している。そうしてグダグダしてまさに日本らしいオリンピックになればいいんじゃないか。

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